アド・アストラ (感想 評価2)
期待はずれ
宇宙でやる話ではない
今回は、現在公開中の「アド・アストラ」を紹介します。
監督は、ジェームズ・グレイ。
主演はブラッド・ピット。宇宙飛行士のロイ・マクブライドを演じました。
彼の父、クリフォード・マクブライドを演じたのは、トミー・リー・ジョーンズ。
ブラッド・ピットは、「マネー・ボール」や「マネー・ショート 華麗なる大逆転」、「フューリー」、「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」、「Mr.&Mrs.スミス」、「セブン」、「ファイト・クラブ」、「オーシャンズ」シリーズ等、多くの作品に出演していますね。個人的には、「セブン」と「マネー・ボール」が特に印象に残っています。「セブン」は作品自体がとても印象的でしたね。
トミー・リー・ジョーンズは、「ノーカントリー」や「メン・イン・ブラック」シリーズに出演していました。
物語は、トミー・リー・ジョーンズ演じるクリフォードが、地球外生命体の探索に向かった16年後に行方不明となってしまいます。ブラッド・ピット演じる息子のロイは父を探して宇宙の旅に出るというもの。
宇宙はとても魅力的です。
美しい景色や壮大さもそうですが、圧倒的な孤独や絶望が伝わってくるからです。
宇宙を舞台にした映画は、そうした押し潰されそうな状況の中、人が自らを鼓舞し、立ち向かう姿に勇気をもらえます。
映像は素晴らしかったです。序盤の地球を見下ろすシーンはとても興味を惹かれ、これからの物語展開に期待しました。
しかし、期待はずれでした。物語は非常にのっぺりとしていて、テンポも悪いです。眠くなってしまいました。
主人公のロイは、自分についての葛藤を抱えていて、所々回想や、苦痛を漏らす場面があるのですが、主人公に感情移入ができないので全く共感できませんでした。
主人公にどんなことがあって、どんな問題を抱えているのか、説明はされるのですが、興味が湧きませんでした。
ブラッド・ピットの演技はとても良かったと思いました。だからこそ勿体無い、惜しいという気持ちが大きいです。舞台が宇宙というのもマイナス要素だったのではないかとすら思いました。宇宙映画は大好きでその分期待も膨らんでしまうのですが、今作は宇宙で展開するには足りない物語内容です。人類が月や火星に基地を持っていて、各国が資源を争っているという現代からずっと進んだ背景設定なのですが、どこに活きているのか分かりません。違和感を感じる部分もいくつかありました。
おそらく物語を構成する1つ1つの要素は良いのだと思います。
主人公のキャラクターや時代設定、ストーリー。しかし噛み合ってなかった。そんな印象です。
高く評価をする声も耳にします。
是非、確かめてみてください。